スリップ後のヘコみは3ステップ

依存症の人は、うっかりスリップをするともちろん

「あーあ。やってしまった…」

と、"ヘコむ"んですが、じゃあ何に対してヘコんでるのかというと、色々ありすぎるて、ヘコんでる本人もわからないことが多いと思います。

 

今回は、スリップした本人は何に対してヘコんでるのか?について考えてみたので、それについてアウトプットしてみます。

 

ヘコみには3ステップある

自分自身が何万回も繰り返してきたスリップを振り返ってきて気づいたんですけど、スリップ後のヘコみは段階を踏んでやってくるんです。

 

①シンプルに"結果"に対してヘコむ

②やってしまった"事実"に対してヘコむ

③ひっくるめて"過去"にヘコむ

 

順を追って説明します。

 

①結果

これはそのままの意味で、短時間でお金を失ったわけですから普通に悲しくなりますね。
虚無感に襲われます。

例)
「○○円負けてしまった…」
「もったいない…」
「○万円で何買えたんだろう…?」

 

ちなみに、ギャンブルで"勝った"場合は、この①のヘコみがゼロなのでそれ以降の②③のダメージも弱くなります。
ということは、スリップでのヘコみが弱いことに加えて、勝ち金できて金銭的に余裕があるので次のギャンブルにトライしやすくなります。
これが勝ち逃げできない理由です。

 

②事実

ギャンブルをやらなければこんな目に遭わなくて済んだわけですが、そもそもやってしまったのは自分自身なので、自分を強く責めます。
自責が増すほど後悔も強くなります。

例)
「何でやってしまったんだ?」
「何であのときやめなかったんだ?」
「何でお金を持ち歩いてしまったんだ?」

 

依存症歴が長い人ほど①のヘコみより②が強くなる傾向があります。

だって、勝ち負けとかじゃなくてやること自体がもうダメだって頭ではわかってるんですから。

 

③過去

ひっくるめて自分の人生・生き様にヘコみます。
壮大なそもそも論を取り上げて、自己否定と自己嫌悪に陥り、ひどいときは被害妄想が止まらなくなります

例)

「俺は今まで何やってたんだろう…」
「今の自分が苦しんでるのはあの時のせいだ」
「なんで最初のギャンブルで勝ってしまったんだ?」
「もう俺の人生いつもこうだ」
「不幸になるために生まれてきてるんだ」

 

一番厄介なのはこれなんですよね。
だって、今の悲惨な状況について、理由をどうとでもつけられるんですから。

 

「今俺がこんなに辛いのはあのときのせいだ」

「最初の勝ったからこうなってしまったんだ。あれさえなければ…」

「あいつと出会ったからこうなってしまった」

「あそこのお店がオープンさえしなければ…」

 

完全に他責思考なんですが、これ積み重なってくると完全に習慣になっちゃうんですね。

もう完全に負のループです。

 

①だけならまだしも、ヘコみ方が②③になってくるようだったらもう「楽しくギャンブル」とか「趣味としてのギャンブル」なんてできるはずもありません。

 

さすがに本気でやめたいと思わなくちゃいかんですね。