将棋部の人にパチスロに連れて行かれ、なんとなく(当時4号機の)カイジを打つことになった。
1000円だけやってみて即帰るつもりだったが、何やら画面が騒がしい。
高確に入ってしまったようだ。
当時の俺は高確の意味が何なのかもわかってない。
1000円分のメダルを使い切ってしまったので、席を立とうとしたら、
部「すぐに当たるかもしれないから、もう少しだけ回したほうがいいよ」
ハ「えー!?俺1000円だけって言ったじゃん!」
部「当たりが近いかもしれないよ?」
ハ「こんなん当たるわけねーだろ?」
部「いやマジでやったほうがいいって」
ハ「あといくら?」
部「たぶん1000円でわかると思う」
ハ「絶対1000円だけだぞ!!」
俺は不機嫌になっていた。
だって2000円もったいないじゃん?
(2000円で何が買えたんだろう…)
(ギャンブルは悪いものってわかってて、何でここに来ちゃったんだろう…)
もう色々後悔していた。
今振り返ってみたら、まっとうな感覚だったと思う。
何回転か回してみたら、どうやら当たったらしい。部員が当たりを揃えてくれた。
部「すげー!BIGだよ!」
ハ「BIG?いくらくらいもらえるの?」
部「8000円くらい!」
※1回の大当たりで400枚近く出る台だった
マジかよ!!
(すげーな。まさか当たるなんて…)
当たりを消化してやめようとしたら、128回転まで回せと言われたので従った。
また当たった。
7を揃えてもらい、当たりを消化した。
言われた通りに128回転まで回してみた。
また当たった。
連チャンが止まらなかった。
10回ほど当たりを消化して、ようやく128回転を超えてやめることにした。
(こんなもんがホントに金になるんか?)
とか疑いながら、メダルを流し、換金所へ。
2000円が5万円になった。
(いやいや恐ろしい…)
嬉しいっていうか、ビックリだ。
パチ屋に戻り、自分が打っていたカイジの台を見たら、知らない人がもう既に座って打っていた。
しばらく見続けたが、その台は全くメダルを吐き出そうとしない。高確ってやつにもならない。
(そりゃそうだよな。パチスロなんてそんなもんだよな~。俺はたまたま勝てただけなんだ)
部員は他の台を熱心にやっていて、俺はヒマだった。
カイジ台に座ってた知らない人は、席を立ち去った。
数万円負けたっぽい。
なんとなくまたそこに座って「1000円だけ…」とメダルを入れて、また回してみた。
まさかの2回転で当たり。(スイカ解除したんだと思う)
また連チャン止まらず、結果3万数千円になった。
さっきの5万と合わせて合計8万勝ち。
(なんだ。ギャンブルって勝てるんじゃん。)
俺は数時間前と意見が180度変わった別人格になっていた。
その日は焼き肉に行って金を気にせず食べた。飲んだ。
最高に楽しかった。
(つづく)